やきとんの「てっぽう」は、豚の直腸部分を使った串焼き料理です。
焼きとんのメニューの中でも、内臓系(ホルモン)の一種として提供され、特有の食感と風味が楽しめる部位として知られています。
以下に、「てっぽう」について詳しく解説します。
「てっぽう」の由来と意味
「てっぽう」という名前の由来については諸説ありますが、一般的に次のような説が有力です。
- 形状の似ていることから:豚の直腸部分の形が銃(てっぽう)の筒に似ているため、「てっぽう」と呼ばれるようになったとされています。直腸は筒状で長く、その外見から銃を連想させることが名前の由来とされています。
- 強い匂いや味から:もう一つの説として、調理の際に臭みを取る処理が不十分だと、非常に強い匂いや風味が残るため、「撃たれるように強烈な味」というイメージから「てっぽう」という名前がついたという説もあります。
「てっぽう」の特徴
「てっぽう」は、豚の直腸部分を使っており、一般的にホルモン(内臓)として扱われます。
他の内臓部位と同様に、下処理が非常に重要です。
てっぽうは脂肪分が少なく、弾力のある歯ごたえと、噛み応えが特徴です。焼くと外側はカリカリになり、中はしっかりとした食感が楽しめます。
てっぽうは脂肪分が控えめであるため、他のホルモン系の部位に比べて比較的あっさりとした味わいです。
しかし、しっかりとした噛みごたえがあり、噛むほどに肉の旨味が感じられます。
また、味付けによっては、タレや塩で調味し、シンプルな風味から濃厚な味付けまで幅広いアレンジが可能です。
下処理の重要性
てっぽうを美味しく調理するためには、適切な下処理が不可欠です。
直腸部分は他の内臓と同様、特有の臭みがあるため、以下のような工程でしっかりと下処理を行います。
- よく洗う:血や汚れを完全に取り除くために、流水で丁寧に洗います。この工程をしっかり行うことで臭みが軽減されます。
- 湯通しする:短時間茹でることで、さらに臭みを取ります。湯通し後に冷水でしっかりと冷やし、余分な脂肪や血合いを取り除くことがポイントです。
- 味付けの工夫:臭みを消すために、味付けにはにんにくやショウガ、ネギなどの香味野菜を使うことが一般的です。これらの風味で臭みを緩和し、内臓特有のクセを抑えることができます。
調理法と味付け
てっぽうは、焼きとんとして炭火で焼かれることが一般的ですが、タレや塩での味付けが選べます。
以下は、代表的な味付けと調理法です。
- タレ焼き:タレ焼きの場合、濃厚な醤油ベースの甘辛いタレがよく使われます。タレがてっぽうの噛み応えのある食感とマッチし、甘辛さと豚肉の旨味が楽しめます。
- 塩焼き:塩焼きでは、てっぽう本来の風味や食感を楽しむことができます。塩を振ってシンプルに焼き上げることで、肉の旨味をダイレクトに感じることができ、脂肪分が少ないためヘルシーな選択肢でもあります。
- 味噌焼き:地域によっては、味噌で味付けをすることもあります。味噌のコクとてっぽうのしっかりした食感が絶妙にマッチし、濃厚な味わいを楽しめます。
てっぽうの魅力と楽しみ方

てっぽうは、ホルモンの中でも比較的食べやすい部位であり、しっかりした食感を好む人にとっては魅力的な部位です。
焼きとんとして提供されることが多いため、ビールや焼酎との相性も抜群です。
特に、脂肪分が少なくヘルシーな点や、噛むほどに肉の旨味が感じられる点が、てっぽうの魅力と言えるでしょう。
また、てっぽうは他のホルモン(例えばレバーやシロ、ハツなど)と組み合わせて食べることで、異なる食感や味わいを楽しむことができます。
居酒屋ややきとん専門店で提供される際は、様々なホルモン串と一緒に注文して、部位ごとの違いを比較しながら楽しむのも一つの楽しみ方です。
まとめ
やきとんの「てっぽう」は、豚の直腸を使用した内臓料理で、弾力のある食感とさっぱりした味わいが特徴です。
焼きとんのメニューの中でもホルモン系として人気があり、適切な下処理が重要です。
塩やタレ、味噌などの様々な味付けで楽しめ、焼酎やビールと相性抜群の一品です。
以上、やきとんのてっぽうについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。