イベリコ豚が「太りやすいかどうか」という質問は、以下の2つの観点から考える必要があります。
目次
人間が食べて太りやすいのか?(カロリー・脂質の面)
イベリコ豚は一般的な豚肉よりも脂質が多め
イベリコ豚は、特に「ベジョータ(放牧されドングリを食べて育つ最上級グレード)」と呼ばれるランクのものになると、脂肪が非常に豊かで風味豊かです。
脂肪が肉の中に網目状に入り込む「霜降り」状態であるため、一般的な豚肉と比べて脂質とカロリーが高めです。
部位 | エネルギー(100gあたり) | 脂質量(100gあたり) |
---|---|---|
イベリコ豚(肩ロース) | 約350~450 kcal | 約30~40g |
普通の豚肉(肩ロース) | 約250~300 kcal | 約20g前後 |
脂の質が良いという説もある
ただし、イベリコ豚の脂はオレイン酸(オリーブオイルと同じ不飽和脂肪酸)が豊富で、「悪玉コレステロールを減らす効果」があるとされる研究もあります。
つまり「太りやすいが、脂質の質は比較的良い」という位置付けです。
結論:カロリー・脂質が高いので“太りやすい部類”には入るが、脂の質は比較的ヘルシー。食べ過ぎなければ問題なし。
イベリコ豚そのものが太りやすい動物か?(飼育・品種の面)

イベリコ豚は「脂肪をためやすい体質」
イベリコ豚は、スペイン南西部のデエサ(放牧林)で放牧される中で、「どんぐり(ベルーター)」を大量に食べて育ちます。
この品種は他の豚に比べて脂肪を体内に溜め込みやすく、筋肉内にも脂肪が自然に浸透する「霜降り体質」を持っています。
これは人間でいえば、「同じものを食べても脂肪として蓄えやすい体質」と言えます。
意図的に「太らせて育てる」飼育方法
特に「モンタネーラ(montanera)」と呼ばれる最終肥育期間では、1日に7〜10kgのドングリを食べさせて体重を増やします。
これは、肉に豊富な脂と風味をつけるための工程であり、「太らせること自体」が品質向上に直結している品種とも言えます。
結論:イベリコ豚自体は脂肪を蓄積しやすい品種であり、「太りやすい体質の豚」だと言える。
まとめ
観点 | 内容 |
---|---|
人間が食べる場合 | カロリー・脂質は高めなので太りやすいが、脂の質は悪くない(適量ならOK) |
イベリコ豚自体の体質 | 脂肪を蓄える体質で、霜降りになりやすい。飼育工程でも意図的に太らせる |
総合的な印象 | 「高脂肪で太りやすいが、高品質・高級な脂を持つ豚肉」 |
イベリコ豚を太りにくく食べるには?
もしダイエット中や健康志向であれば、以下のような調理・食べ方がおすすめです。
- グリル焼きやソテーで余分な脂を落とす
- 部位を選ぶ(脂が少ない肩やヒレを使う)
- 副菜に野菜を多く添える
- 1食あたり50~80g程度にする
- 夜ではなく昼に食べる(活動時間帯)
以上、イベリコ豚は太りやすいのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。