豚肉とバターを組み合わせると、豚肉のうま味にバターの濃厚なコクと香りが加わり、満足感のある料理に仕上がります。
豚肉は、しょうゆ、みそ、にんにく、レモン、きのこ、じゃがいも、キャベツなど、幅広い食材や調味料と合わせやすい食材です。
普段の炒め物やソテーにバターを加えるだけでも、味に深みが生まれ、手軽にごちそう感を出せます。
ただし、豚肉は加熱不足を避ける必要があります。
中心部まで十分に火を通し、目安として中心温度75℃で1分間以上、またはそれと同等の条件で加熱することが大切です。
ここでは、豚肉とバターを使ったおすすめ料理や、部位ごとの選び方、おいしく安全に仕上げるポイントを詳しく紹介します。
豚肉とバターを使ったおすすめ料理
豚肉のガーリックバターしょうゆ炒め
豚肉とバターを使った料理のなかでも、特に作りやすいのがガーリックバターしょうゆ炒めです。
にんにくの香り、しょうゆの香ばしさ、バターのまろやかなコクが豚肉によく絡み、ご飯が進む味わいになります。
材料の目安
2人分の材料は次のとおりです。
・豚こま切れ肉または豚バラ薄切り肉:200~250g
・玉ねぎ:2分の1個
・にんにく:1片
・バター:10g
・しょうゆ:大さじ2分の1~1
・みりん:大さじ1
・酒:大さじ1
・塩、こしょう:少々
・サラダ油:少量
作り方
玉ねぎは薄切りにし、にんにくはみじん切りまたは薄切りにします。
豚肉の表面に水分が付いている場合は、キッチンペーパーで軽く拭き取ります。
フライパンに少量のサラダ油を入れて中火で熱し、豚肉をほぐしながら炒めます。
豚肉の色が変わってきたら、玉ねぎとにんにくを加えます。
豚肉の中心部まで十分に火を通し、玉ねぎがしんなりするまで炒めます。
酒、みりん、しょうゆを加えて全体に絡めます。
最後にバターを加え、溶けたバターが全体になじんだら、塩とこしょうで味を調えて完成です。
バターの香りを生かしたい場合は、仕上げに加えるのがポイントです。
豚ロースのバターしょうゆソテー
厚みのある豚ロース肉を使うと、食べ応えのある主菜を作れます。
バターしょうゆのソースは豚肉だけでなく、付け合わせのきのこや温野菜ともよく合います。
材料の目安
・豚ロース肉:2枚
・バター:10~15g
・しょうゆ:大さじ2分の1~1
・みりん:大さじ1
・酒:大さじ1
・薄力粉:適量
・塩、こしょう:少々
・サラダ油:少量
作り方
豚ロース肉は、脂身と赤身の境目に数か所切り込みを入れて筋切りをします。
両面に塩とこしょうを振り、表面に薄力粉を薄くまぶします。
薄力粉をまぶすと、焼き色がつきやすくなり、バターしょうゆソースも絡みやすくなります。
フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、豚肉を焼きます。
片面に焼き色がついたら裏返し、火を少し弱めて中心部まで加熱します。
厚切りの豚肉は表面だけが先に焼けやすいため、強火で一気に仕上げようとせず、火力を調整しながら焼くことが大切です。
豚肉に十分火が通ったら、酒、みりん、しょうゆを加えます。
調味料を軽く煮詰め、最後にバターを加えて豚肉にソースを絡めます。
食品用温度計がある場合は、肉の厚い部分で中心温度を確認すると、より安全に調理できます。
豚肉ときのこのバター炒め
豚肉ときのこは、それぞれのうま味を楽しめる相性のよい組み合わせです。
しめじ、エリンギ、まいたけ、しいたけなど、好みのきのこを使えます。
材料の目安
・豚こま切れ肉:200g
・しめじ:1パック
・エリンギ:1本
・バター:10g
・しょうゆ:大さじ1
・酒:大さじ1
・塩、こしょう:少々
・にんにく:好みで少量
作り方
きのこは石づきを取り、食べやすい大きさに切るか、手でほぐします。
フライパンで豚肉を炒め、肉の色が変わってきたら、きのこを加えます。
きのこを加えた後は、必要以上に混ぜ続けず、フライパンに触れさせるように焼くと香ばしく仕上がります。
豚肉の中心部まで十分に火を通し、きのこに焼き色がついたら、酒としょうゆを加えます。
最後にバターを加え、全体に絡めます。
仕上げに粗びき黒こしょうを振ると、バターの濃厚さが引き締まり、香りも豊かになります。
豚肉とじゃがいものみそバター炒め
豚肉、じゃがいも、みそ、バターを組み合わせた、ボリュームのある料理です。
みその塩気とバターのまろやかさが合わさり、幅広い年代に好まれやすい味になります。
材料の目安
・豚バラ薄切り肉または豚こま切れ肉:200g
・じゃがいも:2個
・バター:10g
・みそ:大さじ1
・みりん:大さじ1
・酒:大さじ1
・砂糖:小さじ1
・しょうゆ:小さじ1以下
・塩、こしょう:少々
作り方
じゃがいもは細切りまたは薄切りにし、水にさらしてから水気を切ります。
火の通りを早くしたい場合は、電子レンジで軽く加熱しておくと便利です。
みそ、みりん、酒、砂糖をあらかじめ混ぜておきます。
フライパンで豚肉を炒め、脂が出てきたらじゃがいもを加えます。
豚肉の中心部まで十分に火を通し、じゃがいもがやわらかくなったら、合わせ調味料を加えます。
全体に味がなじんだら火を弱め、最後にバターを加えます。
味を確認し、必要に応じて少量のしょうゆを加えます。
豚バラ肉は脂が多いため、炒め油やバターを多く使いすぎないようにすると、重たくなりにくくなります。
豚肉のレモンバターソテー
濃厚なバターにレモンの酸味を加えると、後味のさっぱりした豚肉料理になります。
豚ロース肉や豚ヒレ肉との相性がよく、洋風の献立におすすめです。
材料の目安
・豚ロース肉または豚ヒレ肉:200~250g
・バター:10g
・レモン果汁:大さじ1
・白ワインまたは酒:大さじ1
・塩、こしょう:少々
・薄力粉:適量
・にんにく:好みで少量
・サラダ油:少量
作り方
豚肉に塩とこしょうを振り、薄力粉を薄くまぶします。
フライパンにサラダ油を入れて熱し、豚肉を両面焼きます。
表面に焼き色をつけたら火を少し弱め、中心部まで十分に加熱します。
白ワインまたは酒を加え、アルコール分を飛ばします。
火を弱めてからバターを加え、最後にレモン果汁を加えます。
レモンの香りを生かしたい場合は、レモン果汁を加えてから長時間加熱しないようにします。
酸味を少しまろやかにしたい場合は、短時間だけ火を入れても問題ありません。
豚肉とキャベツの塩バター蒸し
豚肉とキャベツを重ねて蒸すだけで作れる、手軽な一品です。
キャベツの甘味と豚肉のうま味を、バターがまろやかにまとめます。
材料の目安
・豚バラ薄切り肉または豚ロース薄切り肉:200g
・キャベツ:4分の1個
・バター:10g
・酒:大さじ2
・塩:少々
・粗びき黒こしょう:少々
・鶏がらスープの素:好みで小さじ2分の1
作り方
キャベツを食べやすい大きさに切ります。
フライパンまたは鍋に、キャベツと豚肉を交互に重ねます。
酒を回しかけ、好みで鶏がらスープの素を加えます。
ふたをして、弱めの中火で蒸し焼きにします。
豚肉の中心部まで十分に火が通り、キャベツがしんなりしたら、バターを加えます。
全体を軽く混ぜ、味を見てから塩で調えます。
鶏がらスープの素と有塩バターを使う場合は、塩分が強くなりやすいため、塩は最後に加えるのがおすすめです。
豚肉のバターポン酢炒め
バターのコクを楽しみながらも、重たすぎる味を避けたい場合は、ポン酢しょうゆとの組み合わせがおすすめです。
ポン酢しょうゆの酸味により、豚肉とバターの濃厚な味わいをさっぱりと感じやすくなります。
材料の目安
・豚バラ薄切り肉または豚こま切れ肉:200g
・もやし:1袋
・ニラ:2分の1束
・バター:10g
・ポン酢しょうゆ:大さじ1と2分の1~2
・塩、こしょう:少々
作り方
フライパンで豚肉を炒めます。
豚バラ肉から多くの脂が出た場合は、キッチンペーパーで軽く拭き取ります。
豚肉の中心部まで十分に火を通したら、もやしとニラを加えます。
野菜の食感を残すため、強めの火力で短時間炒めます。
ポン酢しょうゆを加えて全体を混ぜ、最後にバターを加えます。
もやしは長く加熱すると水分が出やすいため、加熱しすぎないことがポイントです。
豚肉とバターに合う味付け
しょうゆ
しょうゆは、豚肉とバターの組み合わせに取り入れやすい調味料です。
バターのコクにしょうゆの香ばしさが加わり、和風の味わいに仕上がります。
しょうゆをフライパンの縁から加えると香りが立ちやすくなりますが、加熱しすぎると焦げて苦味が出ます。
しょうゆを加えた後は、手早く全体に絡めましょう。
みそ
みその塩気と発酵由来のうま味は、バターのまろやかさとよく合います。
みそを直接フライパンに入れると固まりやすいため、酒やみりんで溶いてから加えると均一になじみます。
使用するみそやバターによって塩分量が異なるため、しょうゆや塩は味見をしてから加えましょう。
にんにく
にんにくを加えると、豚肉とバターの香りがさらに引き立ちます。
ただし、にんにくは焦げると苦味が出ます。
弱火で香りを引き出すか、豚肉を炒める途中で加えると失敗しにくくなります。
レモンやポン酢しょうゆ
レモン果汁やポン酢しょうゆの酸味は、豚肉やバターの濃厚な味わいをすっきりと感じさせます。
脂質そのものが減るわけではありませんが、後味がさっぱりしやすくなるため、豚バラ肉を使った料理にも適しています。
粗びき黒こしょう
粗びき黒こしょうの辛味と香りは、バターのまろやかさを引き締めます。
料理の仕上げに振ると香りが残りやすく、大人向けの風味になります。
粒マスタード
粒マスタードの酸味と辛味も、豚肉とバターによく合います。
バターしょうゆソテーやレモンバターソテーに少量加えると、味に奥行きが生まれます。
部位別に見るおすすめの調理法
豚こま切れ肉
豚こま切れ肉は形や厚さが不ぞろいですが、比較的手頃で、炒め物に使いやすい部位です。
ガーリックバターしょうゆ炒め、きのこ炒め、バターポン酢炒めなどに向いています。
肉が重なったまま加熱すると火の通りに差が出やすいため、フライパンに入れたら箸やトングでほぐしながら炒めましょう。
豚バラ肉
豚バラ肉は脂肪が多く、濃厚な味わいが特徴です。
キャベツの蒸し料理や、じゃがいものみそバター炒めなど、野菜を多く使う料理によく合います。
豚バラ肉自体から脂が出るため、炒め油やバターの量は控えめでも十分です。
調理中に脂が多く出た場合は、キッチンペーパーで軽く拭き取ると食べやすくなります。
豚ロース肉
豚ロース肉は赤身と脂身のバランスがよく、ソテーやステーキ風の料理に適しています。
脂身と赤身の境目に切り込みを入れて筋切りをすると、加熱したときに肉が反り返りにくくなります。
厚切り肉は表面だけが先に焼けやすいため、中火で焼き色をつけた後、火を弱めて中心部まで加熱しましょう。
豚ヒレ肉
豚ヒレ肉は、豚肉のなかでは比較的脂質が少なく、きめの細かいやわらかな食感が特徴です。
レモンバターソテーや、きのこを使ったバターソースの料理に向いています。
脂質が少ない分、必要以上に長く加熱するとパサつきやすくなります。
ただし、食感を優先して加熱を早く切り上げるのではなく、中心部まで安全に加熱したうえで、加熱しすぎないようにすることが大切です。
豚肉とバターの料理をおいしく作るコツ
バターは仕上げに加える
バターのフレッシュな香りを生かしたい場合は、料理の仕上げに加えます。
バターには乳由来の成分が含まれているため、強火で長時間加熱すると褐色になり、さらに加熱すると焦げた風味が出やすくなります。
肉を焼くときはサラダ油や米油を少量使い、仕上げにバターを加える方法が失敗しにくいでしょう。
一方で、香ばしい焦がしバターに仕上げたい場合は、弱火から中火で色や香りを確認しながら加熱します。
豚肉の表面の水分を拭き取る
豚肉の表面にドリップや水分が多く残っていると、フライパンの温度が下がり、焼くというより蒸した状態になりやすくなります。
調理前にキッチンペーパーで表面の水分を軽く拭き取ると、香ばしい焼き色がつきやすくなります。
ただし、生肉に触れたキッチンペーパーはすぐに捨て、使用後は手をよく洗いましょう。
フライパンに豚肉を詰め込みすぎない
一度に大量の豚肉をフライパンへ入れると、温度が急激に下がります。
肉から水分が出て、焼き色がつきにくくなるため、量が多い場合は数回に分けて焼くのがおすすめです。
肉同士が重ならない程度に広げると、均一に火が通りやすくなります。
中心部まで十分に加熱する
豚肉は生や加熱不十分な状態で食べてはいけません。
家庭で調理する際は、中心温度75℃で1分間以上、またはそれと同等の条件で加熱することを目安にします。
特に厚切り肉や巻き料理、重なった薄切り肉は、表面に焼き色がついていても中心部の加熱が不十分な場合があります。
食品用温度計を使用する場合は、肉の最も厚い部分に差し込み、骨やフライパンに触れない位置で測定します。
安全に加熱したうえで焼きすぎを防ぐ
豚肉は十分に加熱する必要がありますが、必要以上に長く焼くと水分が失われ、硬くなりやすくなります。
表面に焼き色をつけた後は火を弱め、中心部まで火が通った段階で加熱を終えます。
特に豚ロース肉や豚ヒレ肉は、強火で長時間加熱しないようにしましょう。
塩分の重なりに注意する
有塩バター、しょうゆ、みそ、ポン酢しょうゆ、鶏がらスープの素には、それぞれ塩分が含まれています。
複数の調味料を多く使うと、料理全体の味が濃くなりすぎることがあります。
最初はしょうゆや塩を控えめに加え、最後に味見をして調整しましょう。
有塩バターを使う場合は、無塩バターを使う場合よりも塩やしょうゆを減らすと、味のバランスを取りやすくなります。
豚肉とバター料理に合う付け合わせ
温野菜
ブロッコリー、にんじん、アスパラガス、いんげんなどの温野菜は、バターソースとよく合います。
豚肉料理と一緒に盛り付けることで、彩りがよくなり、野菜も取り入れやすくなります。
温野菜には味を付けすぎず、豚肉のバターソースを絡めて食べるのもおすすめです。
さっぱりしたサラダ
豚肉とバターを使った料理は濃厚になりやすいため、レタス、トマト、きゅうり、玉ねぎなどを使ったサラダがよく合います。
ドレッシングは、レモンや酢を使った酸味のあるものを選ぶと、献立全体のバランスが整います。
野菜スープ
コンソメスープや野菜スープを合わせると、洋風の献立としてまとめやすくなります。
豚肉とじゃがいものみそバター炒めなど、和風の料理には、わかめスープや具だくさんのみそ汁も合います。
ご飯やパン
しょうゆバター味やみそバター味の料理には、白いご飯がよく合います。
レモンバターソテーやきのこバターソテーには、パン、ピラフ、バターライスなどを合わせてもよいでしょう。
ただし、料理自体にバターを多く使っている場合は、主食のバター量を控えると、全体が重たくなりにくくなります。
豚肉を安全に調理するための注意点
生肉と加熱後の料理で器具を分ける
生の豚肉をつかんだ箸やトングを、加熱後の豚肉や完成した料理にそのまま使用してはいけません。
生肉用と加熱後用の箸やトングを分けるか、使用後に洗剤でよく洗ってから使いましょう。
生肉を置いた皿に、焼き上がった豚肉を戻さないことも重要です。
手や調理器具をよく洗う
生の豚肉を触った後は、石けんを使って手をよく洗います。
包丁、まな板、ボウル、トングなども、使用後は洗剤で十分に洗い、清潔な状態にします。
生肉に触れた手で、冷蔵庫の取っ手、調味料の容器、スマートフォンなどを触ると、菌が広がる可能性があります。
調理前に必要な調味料を用意しておくと、二次汚染を防ぎやすくなります。
見た目だけで加熱状態を断定しない
肉の色や肉汁の状態は、加熱の目安の一つにはなります。
ただし、見た目だけで安全性を正確に判断できるとは限りません。
厚切り肉や火の通りが分かりにくい料理では、食品用温度計を使って中心温度を確認すると安心です。
まとめ
豚肉とバターを使った料理には、ガーリックバターしょうゆ炒め、豚ロースのバターしょうゆソテー、豚肉ときのこのバター炒め、みそバター炒め、レモンバターソテー、塩バター蒸しなどがあります。
しょうゆやみそを合わせればご飯に合う和風料理になり、レモンや粒マスタードを合わせれば、さっぱりとした洋風料理に仕上げられます。
おいしく作るためには、豚肉の表面の水分を拭き取り、フライパンに詰め込みすぎず、バターを仕上げに加えることがポイントです。
また、豚肉は中心部まで十分に加熱し、中心温度75℃で1分間以上、またはそれと同等の加熱条件を目安にしましょう。
生肉に使用した箸、トング、皿、包丁、まな板を加熱後の料理にそのまま使わず、二次汚染を防ぐことも大切です。
豚肉の部位や合わせる調味料を変えながら、濃厚なバターの風味を生かした料理を安全に楽しみましょう。
以上、豚肉とバターを使ったおすすめ料理についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
