豚肉を柔らかく茹でる方法について

豚肉を柔らかく茹でるには、火加減・茹で時間・下処理が大切です。

特に重要なのは、沸騰したお湯でグラグラ煮続けないことです。

豚肉は加熱によって筋繊維が縮み、水分が抜けると硬くなりやすくなります。

薄切り肉は短時間で火が入るため茹ですぎに注意し、ブロック肉は弱火でじっくり火を通すとしっとり仕上がります。

ただし、豚肉は加熱不足に注意が必要な食材です。

柔らかさを重視しながらも、赤みが残らないようにしっかり火を通すことを意識しましょう。

目次

豚肉が茹でると硬くなる原因

強火で茹で続けている

豚肉が硬くなる大きな原因は、強火でグラグラ茹で続けることです。

沸騰したお湯に入れて長く煮ると、肉の表面が急激に締まり、内部の水分が外へ出やすくなります。

その結果、パサついたり、噛み切りにくくなったりします。

柔らかく仕上げたい場合は、お湯が沸いたら火を弱め、静かに火を入れるのが基本です。

茹で時間が長すぎる

豚肉は、長く茹でれば必ず柔らかくなるわけではありません。

薄切り肉や豚こま肉は、火の通りが早いため、茹ですぎるとすぐに硬くなります。

色が変わり、赤い部分がなくなったら早めに取り出しましょう。

一方で、豚バラブロックや豚肩ロースブロックのようなかたまり肉は、弱火でじっくり加熱することで柔らかくなりやすい部位です。

部位や厚みによって、適した茹で方を変えることが大切です。

冷やし方で脂が固まっている

冷しゃぶなどで茹でた豚肉を氷水に長く浸けると、脂が固まり、食感が硬く感じられることがあります。

冷たく仕上げたい場合でも、氷水に長時間入れっぱなしにするのは避けましょう。

常温の水にさっと通す、または氷水に短時間だけくぐらせてすぐ水気を切ると、柔らかさを保ちやすくなります。

豚肉を柔らかく茹でる基本のコツ

沸騰したら火を弱める

豚肉を茹でるときは、まずお湯を沸かします。

沸騰したら火を弱め、グラグラ煮立った状態を落ち着かせてから豚肉を入れます。

目安は、鍋底から小さな泡が出る程度です。

お湯の表面が大きく波打つほど強い火加減では、肉が締まりやすくなります。

薄切り肉を茹でる場合は、火を弱めたお湯に1枚ずつ広げて入れると、火の通りが均一になりやすいです。

茹ですぎない

薄切りの豚肉は、短時間で火が入ります。

しゃぶしゃぶ用の薄い肉なら10〜30秒程度、豚こま肉や少し厚みのある薄切り肉なら30秒〜1分程度が目安です。

ただし、肉の厚みや量によって火の通り方は変わるため、時間だけで判断しないようにしましょう。

肉の赤みがなくなり、全体に火が通ったことを確認してから取り出すことが大切です。

酒を加えて臭みを抑える

豚肉を茹でるときは、茹で湯に酒を加えると臭みがやわらぎます。

水1リットルに対して、酒大さじ1〜2程度が目安です。

特に冷しゃぶや茹で豚のように、肉そのものの味を楽しむ料理では、酒を加えることで風味がよくなります。

ブロック肉を茹でる場合は、酒に加えて長ねぎの青い部分や生姜を入れると、よりすっきりとした仕上がりになります。

茹でたあとに急激に乾燥させない

ブロック肉を茹でたあと、熱い状態ですぐに取り出して切ると、肉汁が流れ出やすくなります。

しっとり仕上げたい場合は、火を止めたあと、茹で汁の中でしばらく休ませるのがおすすめです。

肉の乾燥を防ぎ、落ち着いた食感になります。

ただし、粗熱が取れたあとに長時間常温で放置するのは避けましょう。

保存する場合は、清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存します。

薄切り豚肉を柔らかく茹でる方法

薄切り肉に向いている部位

薄切り肉を柔らかく茹でたい場合は、豚バラ、豚肩ロース、豚ロースなどが使いやすいです。

豚バラは脂が多く、柔らかく仕上がりやすい部位です。

豚肩ロースは赤身と脂のバランスがよく、冷しゃぶにも向いています。

豚ロースはあっさりしていますが、加熱しすぎると硬くなりやすいため、茹で時間に注意が必要です。

豚もも肉は脂が少ないため、さっぱり食べられる一方で、茹ですぎるとパサつきやすい部位です。

柔らかく仕上げたい場合は、片栗粉を薄くまぶすなどの下処理をするとよいでしょう。

薄切り肉の茹で方

鍋に湯を沸かし、沸騰したら火を弱めます。

お湯が静かに揺れる程度になったら、酒を少量加えます。

豚肉は一度に大量に入れず、1枚ずつ広げながら入れるのがポイントです。

肉同士が重なったまま茹でると、火の通りにムラが出やすくなります。

肉の色が変わり、赤い部分がなくなったら取り出します。

取り出した豚肉はザルに広げ、水気を切ります。

冷しゃぶにする場合でも、氷水に長く浸けすぎないようにしましょう。

冷やしたいときは、常温の水にさっと通すか、氷水に短時間だけくぐらせてから水気を切ります。

豚こま肉を柔らかく茹でるコツ

豚こま肉は、厚みや形が不揃いなため、火の通りにムラが出やすい肉です。

柔らかく仕上げたい場合は、茹でる前に酒を少量もみ込み、片栗粉を薄くまぶす方法がおすすめです。

片栗粉が肉の表面をコーティングし、しっとりとした食感になります。

茹でるときは、豚こま肉をほぐしながら入れます。

一度にたくさん入れると湯の温度が下がり、肉同士がくっつきやすくなるため、数回に分けて茹でるとよいでしょう。

冷しゃぶを柔らかく作る方法

お湯を沸騰させたまま茹でない

冷しゃぶを柔らかく仕上げるには、茹でる温度が重要です。

お湯がグラグラ沸騰している状態で豚肉を入れると、肉が急に縮んで硬くなりやすくなります。

お湯が沸いたら火を弱め、沸騰が落ち着いてから豚肉を入れましょう。

豚肉は1枚ずつ広げながら入れ、肉の色が変わって赤みがなくなったらすぐに取り出します。

氷水に長く浸けすぎない

冷しゃぶでは、茹でた豚肉を冷水に取ることがあります。

ただし、氷水に長く浸けると脂が固まり、食感が硬く感じられる場合があります。

柔らかさを重視するなら、常温の水にさっと通す程度にするか、氷水を使う場合でも短時間で引き上げましょう。

水に通したあとは、キッチンペーパーやザルでしっかり水気を切ります。

水分が残りすぎると、たれが薄まり、味がぼやけやすくなります。

柔らかく仕上がりやすい部位を選ぶ

冷しゃぶには、豚肩ロースや豚バラが向いています。

豚肩ロースは赤身と脂のバランスがよく、しっとりした食感になりやすい部位です。

豚バラは脂が多いため柔らかく仕上がりますが、冷やしすぎると脂が固まりやすいため、冷やし方に注意しましょう。

あっさり仕上げたい場合は豚ロースも使えますが、茹ですぎると硬くなりやすいため、短時間で火を通すのがポイントです。

豚肉ブロックを柔らかく茹でる方法

ブロック肉は弱火でじっくり茹でる

豚バラブロックや豚肩ロースブロックは、弱火でじっくり茹でると柔らかく仕上がります。

鍋に豚肉、水、酒、長ねぎの青い部分、生姜を入れます。

中火にかけ、沸騰してきたらアクを取り除きます。

その後、火を弱め、静かに煮るように加熱します。

強火で煮続けると肉が締まりやすく、パサつきの原因になります。

お湯の表面が軽く揺れる程度の火加減を保つのがポイントです。

茹で時間は肉の大きさで調整する

ブロック肉の茹で時間は、肉の大きさや厚みによって変わります。

500g前後のブロック肉なら、豚バラや豚肩ロースで60〜90分程度が目安です。

豚ももや豚ヒレは脂が少なく、長時間加熱するとパサつきやすいため、加熱しすぎに注意しましょう。

時間はあくまで目安です。

中心まで火が通っているか不安な場合は、竹串を刺して出てくる肉汁の色を確認するか、肉用温度計を使うと安心です。

茹で汁の中で休ませる

ブロック肉を柔らかく仕上げるには、茹でたあとにすぐ取り出さず、茹で汁の中で休ませるのがおすすめです。

茹で汁の中でゆっくり冷ますことで、肉の乾燥を防ぎ、しっとりした食感になりやすくなります。

チャーシュー、煮豚、茹で豚、サラダ用の豚肉などに使える方法です。

粗熱が取れたら、清潔な保存容器に移し、冷蔵庫で保存しましょう。

常温で長く放置するのは避けてください。

豚肉を柔らかくする下処理

酒を使う

酒は、豚肉の臭みをやわらげるのに役立ちます。

薄切り肉なら、茹でる前に酒を少量ふって5〜10分ほど置くと、風味がよくなります。

ブロック肉の場合は、茹で湯に酒を加えると、豚肉特有のにおいが抑えられます。

酒だけで肉が劇的に柔らかくなるわけではありませんが、臭みを抑えながらおいしく仕上げるためには便利な下処理です。

砂糖を少量使う

豚肉をしっとり仕上げたい場合は、砂糖を少量使う方法もあります。

砂糖には肉の水分を保ちやすくする働きがあるため、少量をなじませるとパサつきを防ぎやすくなります。

薄切り肉200gに対して、砂糖はひとつまみから小さじ1/3程度が目安です。

入れすぎると甘さが出るため、少量にとどめましょう。

片栗粉をまぶす

薄切り肉や豚こま肉を柔らかく茹でたい場合は、片栗粉を薄くまぶす方法が効果的です。

片栗粉が肉の表面を覆うことで、茹でたときに水分が逃げにくくなり、つるんとした口当たりになります。

やり方は、豚肉に酒を少量なじませ、片栗粉を薄くまぶしてから茹でるだけです。

厚くつけすぎると衣のような食感になるため、全体に薄くまぶす程度にしましょう。

冷しゃぶ風サラダ、和え物、豚こま肉のおかずなどに向いています。

重曹を使う

より柔らかくしたい場合は、食品用の重曹を使う方法もあります。

重曹は肉のたんぱく質に働きかけ、食感を柔らかくしやすい材料です。

ただし、使いすぎると苦みやぬめりが出て、豚肉本来の風味が損なわれることがあります。

豚肉200gに対して、重曹はひとつまみ程度にとどめましょう。

水、酒、重曹を混ぜたものに10〜20分ほど漬け、茹でる前に軽く洗い流すと、重曹の風味が残りにくくなります。

部位別の柔らかく茹でるコツ

豚バラ肉

豚バラ肉は脂が多く、茹でても柔らかく仕上がりやすい部位です。

薄切りなら短時間で火を通し、ブロックなら弱火でじっくり茹でるのがおすすめです。

ブロック肉は60〜90分ほどを目安に茹でると、脂がほどよく抜け、しっとりとした食感になります。

ただし、冷しゃぶに使う場合は、冷やしすぎると脂が固まりやすいため注意しましょう。

豚肩ロース

豚肩ロースは、赤身と脂のバランスがよい部位です。

茹で豚や冷しゃぶに向いており、しっとり感と食べごたえの両方を出しやすいのが特徴です。

ブロックで茹でる場合は、弱火でじっくり火を通し、茹で汁の中で休ませると柔らかく仕上がります。

豚ロース

豚ロースは、脂身と赤身の境目に筋がある部位です。

厚切り肉を茹でる場合は、赤身と脂身の境目に数カ所切り込みを入れて筋切りをしておくと、加熱後に反り返りにくく、食べやすくなります。

薄切り肉を茹でる場合は、加熱しすぎると硬くなりやすいため、短時間で火を通すことが大切です。

豚もも肉

豚もも肉は脂が少なく、あっさりした味わいの部位です。

ただし、加熱しすぎるとパサつきやすいため、柔らかく仕上げたい場合は下処理を工夫しましょう。

酒や砂糖を少量なじませたり、片栗粉を薄くまぶしたりすると、しっとり感が出やすくなります。

ブロックで使う場合は、火が通ったら加熱を止め、茹で汁の中で休ませると乾燥を防ぎやすくなります。

豚ヒレ肉

豚ヒレ肉は、きめが細かく柔らかい部位ですが、脂が少ないため加熱しすぎるとパサつきます。

長時間グラグラ茹でるよりも、弱火でやさしく火を入れ、余熱を活用するのがおすすめです。

中心まで火が通ったら加熱を止め、茹で汁の中で休ませるとしっとり仕上がります。

柔らかい茹で豚の作り方

材料

豚肩ロースブロックまたは豚バラブロック:500g
水:肉がかぶる量
酒:大さじ3
長ねぎの青い部分:1本分
生姜:2〜3枚
塩:小さじ1/2程度

作り方

鍋に豚肉、水、酒、長ねぎの青い部分、生姜、塩を入れます。

中火にかけ、沸騰してきたらアクを取り除きます。

アクを取ったら火を弱め、表面が静かに揺れる程度の火加減で60〜90分ほど茹でます。

茹で時間は肉の大きさや厚みによって変わります。

中心まで火が通っているか確認しながら調整しましょう。

火を止めたら、豚肉を茹で汁に入れたまま30分ほど休ませます。

粗熱が取れたら食べやすい厚さに切ります。

そのままポン酢やごまだれで食べてもおいしく、ラーメン、丼、サラダ、冷やし中華の具にも使えます。

豚肉を茹でるときの注意点

加熱不足に注意する

豚肉は、柔らかさだけでなく安全に火を通すことも大切です。

薄切り肉の場合は、赤い部分が残っていないことを確認しましょう。

ブロック肉の場合は、表面だけでなく中心まで火が通っているかを確認する必要があります。

柔らかく仕上げたいからといって、加熱が不十分な状態で食べるのは避けましょう。

常温で長く放置しない

茹でた豚肉を茹で汁の中で休ませると、しっとり仕上がります。

ただし、粗熱が取れたあとも常温で長く放置するのは避けましょう。

保存する場合は、清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存し、できるだけ早めに食べ切るようにします。

部位に合った茹で方をする

豚肉は、部位によって柔らかくする考え方が異なります。

薄切り肉や脂の少ない部位は、茹ですぎないことが大切です。

一方、豚バラや豚肩ロースのブロック肉は、弱火でじっくり加熱することで柔らかく仕上がります。

どの部位でも同じように長時間茹でればよいわけではありません。

部位の特徴に合わせて、火加減や茹で時間を調整しましょう。

まとめ

豚肉を柔らかく茹でるには、強火でグラグラ茹で続けないことが大切です。

薄切り肉は、沸騰を落ち着かせたお湯で短時間だけ茹で、赤みがなくなったら取り出します。

豚こま肉や脂の少ない部位は、酒をなじませたり片栗粉を薄くまぶしたりすると、しっとり仕上がりやすくなります。

ブロック肉は、酒、生姜、長ねぎなどを入れて弱火でじっくり茹で、茹で汁の中で休ませると柔らかくなります。

ただし、肉の大きさによって火の通り方は変わるため、中心まで火が通っているか確認することが大切です。

柔らかさと安全性の両方を意識しながら、部位に合った茹で方を選びましょう。

以上、豚肉を柔らかく茹でる方法についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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