角煮をおいしく仕上げるには、豚肉の部位だけでなく、切る大きさや形も重要です。
一般的な豚の角煮には、脂身と赤身が層になった豚バラブロックがよく使われます。
豚バラ肉は煮込むと縮むため、完成時に食べたい大きさよりも少し大きめに切るのがポイントです。
家庭で作る場合は、4〜5cm程度の大きさを目安にすると、食べやすさと見た目のバランスを取りやすくなります。
ただし、豚バラブロックはもともとの厚みが一定ではないため、必ずしも正方形の「4〜5cm角」にそろえる必要はありません。
肉の厚みに合わせて、4〜5cm幅程度を目安に切り分けると扱いやすいでしょう。
角煮の豚肉は少し大きめに切る
煮込むと豚肉は縮む
豚肉は加熱すると、筋肉中のたんぱく質が収縮し、水分や脂が外へ出ます。
そのため、生の状態と比べると、煮込んだあとの肉は一回り小さくなります。
完成時にちょうどよい大きさにするには、調理前の段階で少し大きめに切っておくのがおすすめです。
例えば、食べやすい大きさの角煮に仕上げたい場合は、4〜5cm程度を目安にするとよいでしょう。
なお、実際の縮み方は、肉の脂肪量や加熱時間などによって異なります。
小さく切りすぎない
角煮用の豚肉を小さく切りすぎると、長時間煮込んでいる間に肉が崩れやすくなります。
また、赤身と脂身の層が分かれやすくなり、角煮らしいボリューム感も出にくくなります。
小さく切れば煮汁に触れる面積は増えますが、必ずしも短時間で中心まで味がしみ込むわけではありません。
角煮らしい食感や見た目を重視するなら、ある程度厚みを残して切ることが大切です。
4〜5cm程度を目安にすると扱いやすい
4cm前後は食べやすい
家庭のおかずとして角煮を作る場合は、4cm前後に切ると食べやすくなります。
箸でつかみやすく、数口で食べられる大きさなので、ご飯のおかずにも向いています。
大きすぎないため、火を通しやすいのもメリットです。
5〜6cm程度ならボリューム感が出る
見た目に存在感のある角煮にしたい場合は、5〜6cm程度の大きめに切る方法もあります。
厚みが残るため、盛り付けたときに豪華な印象になり、赤身と脂身の層もきれいに見えやすくなります。
ただし、肉が大きくなるほど中心までやわらかくなるのに時間がかかります。
大ぶりに切る場合は、下ゆでや煮込みの時間を十分に確保しましょう。
豚肉の大きさをそろえて切る
火の通りを均一にしやすい
角煮を作る際は、一切れごとの大きさをできるだけそろえることが重要です。
例えば、小さい肉と大きい肉が混ざっていると、小さい肉だけが先にやわらかくなり、大きい肉はまだ硬いという状態になりやすくなります。
同じくらいの大きさに切っておけば、火の通り方をそろえやすくなります。
見た目も整いやすい
肉のサイズをそろえると、盛り付けたときにも統一感が出ます。
来客用やおせち料理など、見た目を重視したい場合は、切る前に豚バラブロック全体の形を確認し、できるだけ均等な大きさになるよう切り分けましょう。
豚肉の繊維はできる範囲で意識する
繊維を短くすると食べやすくなる
肉は筋繊維を短くする方向に切ると、噛んだときにほぐれやすくなる傾向があります。
豚バラ肉でも繊維の向きがはっきり確認できる場合は、繊維を断つ方向を意識して切るとよいでしょう。
ただし、豚バラ肉は脂身と赤身が層になっており、繊維の方向が分かりにくいこともあります。
角煮は長時間煮込んでやわらかくする料理なので、繊維の方向に神経質になる必要はありません。
繊維の向きよりも、肉の大きさをそろえることを優先すると失敗しにくいでしょう。
厚みのある豚バラブロックを選ぶ
赤身と脂身が層になった肉が向いている
角煮には、赤身と脂身が交互に重なった豚バラブロックが適しています。
脂身は煮込むことでやわらかくなり、角煮特有のとろっとした食感につながります。
一方、赤身の部分には肉らしい食感と旨味があります。
両方がほどよく入った豚バラ肉を選ぶと、脂っぽすぎず、角煮らしい仕上がりにしやすくなります。
厚みがあると角煮らしい形にしやすい
豚バラブロックが薄いと、4〜5cm幅に切っても平たい形になりやすくなります。
ある程度厚みのあるブロック肉を選ぶことで、立体感のある角煮に仕上げやすくなります。
見た目を重視する場合は、購入するときに肉の厚みも確認するとよいでしょう。
参考サイト
下ゆで前と下ゆで後のどちらで切ってもよい
先に切ってから下ゆでする方法
家庭では、豚バラブロックを食べやすい大きさに切ってから下ゆでする方法があります。
あらかじめ切っておけば、一切れずつ扱いやすく、鍋にも並べやすくなります。
初めて角煮を作る場合にも取り入れやすい方法です。
塊のまま下ゆでしてから切る方法
豚バラ肉を大きな塊のまま下ゆでし、やわらかくなってから切り分ける方法もあります。
塊のまま加熱すると、下ゆで中に形が崩れにくく、あとから切り口を整えやすいというメリットがあります。
角煮の作り方にはどちらの方法もあるため、「必ず下ゆで前に切らなければならない」という決まりはありません。
レシピや作りたい仕上がりに合わせて選ぶとよいでしょう。
表面を焼く場合の切り方
焼く場合も大きめに切る
角煮には、煮込む前に豚バラ肉の表面を焼く作り方もあります。
この場合も、小さく切りすぎず、4〜5cm程度の大きさを確保しておくと扱いやすくなります。
表面を焼くことで香ばしい風味が加わり、豚バラ肉から余分な脂をある程度出すこともできます。
焼きすぎには注意する
豚肉の表面を焼く際は、全体を必要以上に焼き固めないよう注意しましょう。
焼きすぎると表面が硬く感じられることがあります。
また、「表面を焼けば肉汁を完全に閉じ込められる」という説明は正確ではありません。
焼く主な目的は、焼き色による香ばしさを加えたり、余分な脂を出したりすることです。
皮付き豚バラ肉を使う場合
生の状態では切りにくいことがある
中華風の豚肉煮込みや沖縄料理のラフテーなどでは、皮付きの豚バラ肉を使うことがあります。
皮付き肉は皮の部分が硬く、生の状態では包丁が入りにくい場合があります。
無理に力を入れず、よく切れる包丁を使って切り分けましょう。
下ゆで後に切る方法もある
皮が硬くて切りにくい場合は、塊のまま下ゆでし、皮がやわらかくなってから切る方法もあります。
一切れの中に皮、脂身、赤身がバランスよく入るように切ると、それぞれの食感を楽しみやすくなります。
角煮に適した豚肉の切り方のまとめ
角煮用の豚肉は、豚バラブロックを4〜5cm程度の大きさに切ると、家庭では扱いやすくなります。
煮込むと肉が縮むため、完成時の大きさを考えて少し大きめに切ることがポイントです。
また、一切れごとの大きさをそろえることで、火の通りを均一にしやすく、見た目も整います。
繊維の方向が分かる場合は断つように切ると食べやすくなりますが、角煮では繊維方向よりも大きさをそろえることを優先して問題ありません。
さらに、下ゆで前に切る方法と、塊のまま下ゆでしてから切る方法のどちらもあります。
レシピや作りたい仕上がりに応じて使い分けましょう。
角煮らしいボリューム感とやわらかさを出すためには、「少し大きめに切る」「厚みを残す」「大きさをそろえる」の3点を意識することが大切です。
以上、角煮に適した豚肉の切り方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
