角煮にラードを使うとどんな効果がある?
角煮にラードを使うと、豚肉らしいコクや香りを補いやすくなります。
ただし、角煮に使われることが多い豚バラ肉にはもともと脂が多く含まれているため、ラードは必須ではありません。
特に脂身の多い豚バラ肉を使う場合は、肉そのものから出る脂だけで十分なコクを出せることがあります。
ラードを使う場合は、たっぷり加えるのではなく、焼き付けや風味づけを目的として少量使うのがポイントです。
豚肉のコクを補いやすい
ラードは豚の脂を原料とした油脂なので、豚肉との味のなじみがよいのが特徴です。
少量加えることで、動物性油脂ならではのコクやまろやかさを感じやすくなります。
特に、脂身が少なめの豚肉を使う場合や、下ゆでによって脂をしっかり落とした場合には、少量のラードを加えることで物足りなさを補いやすくなります。
豚肉を香ばしく焼き付けやすい
角煮は煮込む前に豚肉の表面を焼くことで、香ばしい風味を加えることができます。
このとき、フライパンに少量のラードをなじませてから豚肉を焼くと、表面に焼き色を付けやすくなります。
ただし、豚バラ肉からは加熱中に脂が出てくるため、ラードを大量に加える必要はありません。
焼き付けは中心まで火を通すことが目的ではなく、表面に香ばしさを付ける程度で十分です。
煮汁にまろやかさを加えられる
ラードを少量加えると、脂肪分によって煮汁にコクやなめらかな口当たりを与えやすくなります。
醤油や砂糖を使った甘辛い煮汁にもなじみやすく、濃厚な味わいに仕上げたい場合に向いています。
ただし、入れすぎると煮汁が脂っぽくなり、甘味や塩味がぼやけて感じられることがあります。
そのため、使用量は控えめにすることが大切です。
角煮にラードを使う基本的な方法
角煮にラードを取り入れる方法としては、豚肉を焼くときに使う方法がもっとも簡単です。
必要に応じて煮込みの途中で少量加える方法もありますが、豚バラ肉の場合は肉から出る脂の量を確認してから判断するとよいでしょう。
豚肉を焼くときに使う
フライパンにラードを少量入れて加熱し、豚肉の表面を焼きます。
全面に軽く焼き色を付けることで、香ばしさが加わります。
豚バラ肉の場合は加熱すると脂が溶け出すため、最初に使うラードはフライパンの表面になじませる程度で構いません。
肉から脂が多く出た場合は、キッチンペーパーなどで余分な脂を取り除くと、仕上がりが重たくなりにくくなります。
煮込みの途中で少量加える
より濃厚な味わいにしたい場合は、煮込みの途中でラードを少量加える方法もあります。
目安としては、豚肉500~600g程度に対して小さじ1程度から試すと調整しやすいでしょう。
ただし、これは絶対的な分量ではありません。
豚肉の脂身が多ければ追加する必要はなく、反対に脂の少ない部位を使う場合には少量加えるとコクを補いやすくなります。
ラードを使った角煮の作り方
材料の目安
4人分程度を作る場合は、次のような材料を用意します。
豚バラ肉ブロックは500~600g程度が目安です。
そのほか、ラード小さじ1程度、水、酒、醤油、砂糖、みりん、しょうが、長ねぎの青い部分などを用意します。
調味料の量は好みに合わせて調整して構いません。
ラードで豚肉の表面を焼く
豚バラ肉を食べやすい大きさに切ります。
フライパンを温め、ラードを少量溶かしてから豚肉を入れます。
豚肉の全面に軽く焼き色を付けます。
この工程は中心まで完全に火を通すことが目的ではありません。
表面に香ばしさを付ける程度に焼き、肉から脂が多く出てきたら余分な脂を取り除きます。
豚肉を下ゆでする
焼いた豚肉を鍋に入れ、水、しょうが、長ねぎの青い部分などを加えて加熱します。
沸騰したらアクを取り、弱火でじっくりと下ゆでします。
下ゆですることで、余分な脂やアクなどをある程度取り除きやすくなります。
ラードを使った場合でも、下ゆでを行うことで脂のバランスを整えやすくなります。
調味料を加えて煮込む
下ゆでした豚肉に酒や砂糖を加えて煮込み、肉がやわらかくなってきたら醤油やみりんなどで味を整えます。
最初から濃い煮汁にするよりも、肉をやわらかくしてから味を調整するほうが、家庭では失敗しにくいでしょう。
さらにコクが欲しい場合は、この段階でラードをほんの少量加えることもできます。
ただし、煮汁の表面にすでに十分な脂が浮いている場合は、追加する必要はありません。
角煮にラードを使うときの注意点
ラードを入れすぎない
角煮にラードを使うときに最も重要なのは、使用量を増やしすぎないことです。
豚バラ肉にはもともと多くの脂が含まれており、煮込むだけでも脂が煮汁に溶け出します。
そこへ大量のラードを加えると、必要以上に脂っこい角煮になりやすくなります。
ラードは主役ではなく、コクや香りを補うための脇役として使うとよいでしょう。
脂身の多い豚バラ肉なら使わなくてもよい
一般的な角煮に使われる豚バラ肉は、赤身と脂身が層状になっています。
そのため、通常は肉そのものの脂だけでも十分なコクが出ます。
特に脂身の割合が多い肉を使う場合は、ラードを加えるより、煮込んだあとに余分な脂を取り除くほうが食べやすくなることもあります。
一度冷まして余分な脂を取り除く
角煮を煮込んだあとに一度冷ますと、表面の脂が固まります。
固まった脂を適度に取り除いてから再加熱すると、コクを残しつつ重たさを抑えやすくなります。
ラードを使った角煮でも有効な方法です。
脂をすべて取り除く必要はなく、好みの濃厚さに合わせて量を調整するとよいでしょう。
ラードとサラダ油の違い
ラードは豚肉の風味となじみやすい
ラードは豚由来の油脂なので、豚肉料理に使ったときに風味が自然になじみやすい特徴があります。
角煮に使うことで、豚肉らしいコクを補いやすくなります。
一方、一般的なサラダ油は比較的クセが少ないため、豚肉や調味料本来の味を生かしやすいのが特徴です。
濃厚な味わいを目指す場合はラード、比較的軽い仕上がりを目指す場合はクセの少ない植物油というように使い分けられます。
豚バラ肉なら油を使わずに焼くこともできる
豚バラ肉は脂身が多いため、追加の油を使わずに焼くこともできます。
冷たいフライパンに豚肉の脂身側を下にして置き、弱めの火から加熱すると、脂身から徐々に脂が溶け出します。
その脂を利用して表面を焼けば、ラードやサラダ油を追加しなくても香ばしく仕上げることができます。
角煮を必要以上に脂っこくしたくない場合に向いている方法です。
ラードを使うのに向いている角煮
濃厚な味付けの角煮
醤油や砂糖をしっかり利かせた濃厚な角煮には、ラードのコクが合わせやすいです。
白ごはんと一緒に食べるような、しっかりした味付けの角煮を作りたい場合に向いています。
ただし、肉自体の脂が十分であれば、無理に加える必要はありません。
中華風の角煮
八角や五香粉、紹興酒などを使った中華風の豚肉煮込みにも、ラードの風味はよくなじみます。
動物性油脂のコクと香辛料の香りを組み合わせることで、力強い味わいに仕上げることができます。
ただし、中華風の角煮だからといってラードが必須というわけではありません。
豚バラ肉自体の脂を生かして作る方法もあります。
脂の少ない部位を使う場合
豚肩ロースなど、豚バラ肉より脂が少ない部位で角煮風の煮込み料理を作る場合には、ラードを少量加えることでコクを補いやすくなります。
ただし、ラードを加えても豚バラ肉と同じ食感になるわけではありません。
豚バラ肉特有のとろりとした脂身と赤身の層は、肉そのものの構造によるものです。
ラードはあくまで風味やコクを補うものとして使うとよいでしょう。
ラードを使わずに角煮のコクを出す方法
豚肉の表面を焼いて香ばしさを加える
ラードを使わなくても、豚肉の表面をしっかり焼くことで香ばしい風味を加えられます。
特に豚バラ肉は自分の脂で焼けるため、追加の油を使わなくても十分です。
表面を焼いてから煮込むことで、煮るだけの場合とは異なる風味を楽しめます。
香味野菜や酒を活用する
しょうが、長ねぎ、にんにくなどの香味野菜を使うことでも、角煮の味に奥行きを加えられます。
また、日本酒や紹興酒などを使うと、肉の風味と調味料の味をまとめやすくなります。
ラードを増やすだけでなく、香りや調味料の組み合わせを工夫することも、コクを出す重要なポイントです。
一度冷ましてから再加熱する
煮込んだ角煮を一度冷まし、再加熱すると、味が全体になじみやすくなります。
また、冷やすことで表面の脂が固まるため、余分な脂を取り除きやすいというメリットもあります。
濃厚さを残しながら食べやすく仕上げたい場合におすすめです。
角煮にラードを使うなら少量がポイント
角煮にラードを使うと、豚肉らしいコクや香りを補い、濃厚な味わいに仕上げやすくなります。
特に、豚肉を焼くときに少量使ったり、脂の少ない部位を使う場合にコクを補ったりする使い方が効果的です。
一方、一般的な豚バラ肉にはもともと十分な脂が含まれているため、ラードを使わなくてもおいしい角煮を作ることができます。
脂身の多い豚バラ肉であれば、ラードを追加するより、肉から出る脂を適度に取り除きながら仕上げたほうが、味のバランスを整えやすい場合もあります。
ラードは多く入れるほどおいしくなるものではありません。
豚肉の脂身の量や煮汁の状態を確認しながら、ごく少量を補助的に使うことが、おいしい角煮に仕上げるポイントです。
以上、角煮にラードを使う効果や使い方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
