塩味の角煮は、醤油や砂糖を使った甘辛い角煮とは異なり、塩を中心に味付けしたさっぱり系の角煮です。
豚バラ肉そのものの旨味や脂の甘みを感じやすく、しょうがや長ねぎ、酒などを組み合わせることで、シンプルながら奥行きのある味に仕上がります。
一般的な角煮よりも味付けが軽いため、濃い味が苦手な人や、豚バラ肉を比較的さっぱり食べたい場合にもおすすめです。
塩味の角煮に必要な材料
3〜4人分を作る場合は、以下の材料が目安です。
- 豚バラブロック:500〜600g
- 長ねぎの青い部分:1本分
- しょうが:20〜30g
- 水:600〜800ml程度
- 酒:100ml
- 塩:小さじ1程度から
- 砂糖:小さじ1程度(好みで)
- にんにく:1片(好みで)
- 黒こしょうまたは白こしょう:適量
旨味を補いたい場合は、昆布だしや鶏ガラスープの素を少量加えても構いません。
ただし、鶏ガラスープの素には塩分が含まれている商品が多いため、使用する場合は塩を少なめにして、最後に味を調整しましょう。
塩味の角煮の基本的な作り方
豚バラ肉を大きめに切る
豚バラブロックは、4〜5cm程度を目安に大きめに切ります。
角煮は長時間加熱すると肉が縮むため、完成時に食べたい大きさよりも少し大きめに切っておくと、食べ応えのある仕上がりになります。
あまり小さく切ると、煮込んでいる途中で崩れやすくなるため注意しましょう。
好みで豚肉の表面を焼く
香ばしさを加えたい場合は、フライパンで豚バラ肉の表面を焼きます。
豚バラ肉から脂が出るため、基本的には油を引かなくても焼けます。
全面に軽く焼き色を付ける程度で十分です。
ただし、この工程は必須ではありません。
よりシンプルでやわらかな仕上がりを目指す場合は、焼かずにそのまま下茹でしても問題ありません。
豚バラ肉を下茹でする
鍋に豚バラ肉を入れ、肉がしっかり浸かる程度の水を加えます。
長ねぎの青い部分と薄切りにしたしょうがを加え、火にかけます。
沸騰したら火を弱め、煮汁が静かに沸く程度の火加減で60〜90分ほど煮ます。
途中でアクが出てきたら、適宜取り除きましょう。
水分が減って豚肉が大きく水面から出る場合は、必要に応じてお湯を足します。
豚肉の大きさによって必要な時間は異なるため、時間だけで判断せず、竹串を赤身部分に刺して柔らかさを確認することが大切です。
強い抵抗なく竹串が入る程度になれば、下茹での目安です。
下茹でした豚肉をきれいにする
下茹でが終わったら豚肉を取り出します。
表面にアクなどが付いている場合は、ぬるま湯などで軽く洗い流します。
塩味の角煮は味付けが比較的シンプルなため、豚肉特有の香りが目立つ場合があります。
しょうがや長ねぎと一緒に下茹でし、アクや煮汁に出た余分な脂を取り除くことで、すっきりした仕上がりにしやすくなります。
参考サイト
塩味の煮汁を作る
下茹でした豚肉をきれいな鍋に戻し、水600ml程度、酒100ml、しょうがを加えます。
好みでにんにくや昆布を加えてもよいでしょう。
沸騰したら火を弱め、塩を小さじ1程度から加えます。
砂糖を使用する場合は、小さじ1程度を目安に加えます。
砂糖は必須ではありませんが、少量加えると塩味がやわらかく感じられ、味に丸みが出ます。
甘さをほとんど感じない、すっきりした塩角煮にしたい場合は省いても構いません。
弱火でじっくり煮込む
煮汁が静かに沸く程度の火加減にする
味付けした煮汁に豚肉を入れ、30〜60分程度を目安に煮込みます。
激しく沸騰させる必要はありません。
煮汁が静かに沸く程度の火加減を保つと、煮汁の急激な減少や肉の煮崩れを防ぎやすくなります。
落とし蓋を使用すると、少ない煮汁でも肉全体に煮汁が行き渡りやすくなります。
途中で一度豚肉の上下を返すと、より均一に味をなじませやすくなります。
塩は最後に調整する
塩角煮で特に注意したいのが、塩の入れすぎです。
煮込んでいるうちに水分が減ると、煮汁の塩分濃度が高くなり、最初よりも塩味が強く感じられることがあります。
そのため、最初から濃い味にするのではなく、やや薄めに味付けしておくのがおすすめです。
豚肉が十分に柔らかくなった段階で味見をし、必要であれば塩を少量ずつ加えて調整しましょう。
一度冷ますと味がなじみやすくなる
完成した塩角煮は、すぐに食べることもできますが、煮汁に浸したまま一度冷ますと全体の味がなじみやすくなります。
冷ましたあとに再加熱すると、作りたてとはまた違ったまとまりのある味わいを楽しめます。
前日に作って翌日に食べる方法もおすすめです。
余分な脂を取り除くとさっぱり仕上がる
冷蔵庫で冷やして脂を固める
豚バラ肉の脂っこさを抑えたい場合は、角煮を煮汁ごと冷蔵庫で冷やします。
十分に冷えると、煮汁の表面に脂が白く固まります。
この脂をスプーンなどで取り除いてから再加熱すると、煮汁に浮いている脂を減らすことができ、口当たりが軽くなります。
塩味のようなシンプルな味付けでは、特に取り入れやすい方法です。
下茹で後に一度冷やす方法もある
さらに脂っこさを抑えたい場合は、下茹でした段階で煮汁ごと冷まし、固まった脂を取り除いてから味付けする方法もあります。
その後に塩味の煮汁で煮込むと、豚バラ肉のコクを残しながら、比較的すっきりした角煮に仕上げやすくなります。
塩味の角煮を柔らかく仕上げるコツ
下茹での段階で十分に柔らかくする
塩角煮を失敗しにくくするポイントの一つは、味付けする前に豚肉を十分に柔らかくしておくことです。
普通の鍋を使う場合は、60〜90分程度を一つの目安としながら、竹串の入り方を確認します。
豚肉のサイズが大きい場合などは、それ以上の時間が必要になることもあります。
時間だけでなく、肉の状態を見ながら調整することが重要です。
激しく煮立てない
角煮を作る際は、長時間グツグツと激しく煮立て続ける必要はありません。
穏やかな火加減で加熱すると、煮汁が急激に減るのを防ぎやすく、肉の形も保ちやすくなります。
鍋底だけが強く加熱されないよう、ときどき煮汁の状態を確認しましょう。
煮汁を煮詰めすぎない
塩味は、醤油味以上に塩分の濃さが分かりやすいため、煮汁を煮詰めすぎると塩辛くなることがあります。
煮汁が減りすぎた場合は、必要に応じて少量のお湯を加えて調整してください。
塩角煮に合う薬味
塩角煮は味付けがシンプルなので、薬味を組み合わせると味の変化を楽しめます。
白髪ねぎや青ねぎ
ねぎの香りと辛味が、豚バラ肉の脂とよく合います。
白髪ねぎをたっぷりのせれば、見た目も華やかになります。
黒こしょうや白こしょう
黒こしょうを使うと、香りが強くなり、味全体が引き締まります。
中華風に仕上げたい場合は、白こしょうもよく合います。
柚子胡椒
塩味の角煮と特に相性がよい薬味の一つです。
柚子の爽やかな香りと唐辛子の辛味によって、豚バラ肉の脂を重たく感じにくくなります。
ただし、柚子胡椒には塩分が含まれているため、添える場合は角煮自体の塩味を少し控えめにしておくとよいでしょう。
レモンやすだち
レモンやすだちなどの柑橘類を食べる直前に少量搾ると、酸味が加わってさらに爽やかな味わいになります。
塩味と柑橘類は相性がよく、さっぱり食べたい場合におすすめです。
塩味の角煮のおすすめアレンジ
塩ねぎ角煮
完成した塩角煮に、白髪ねぎや刻みねぎをたっぷりのせます。
黒こしょうや白こしょうを加え、好みでごま油を少量かければ、中華風の塩ねぎ角煮になります。
柚子胡椒風味の塩角煮
塩角煮に柚子胡椒を添えるだけでも、味の印象が大きく変わります。
爽やかな香りと辛味によって、豚肉のコクを生かしながら後味を軽くできます。
レモン塩角煮
食べる直前にレモン汁を少量加えるアレンジです。
塩味と酸味の組み合わせによって、豚バラ肉でもさっぱり食べやすくなります。
大根入りの塩角煮
下茹でした大根を豚肉と一緒に煮込むのもおすすめです。
大根が豚肉の旨味を含んだ煮汁を吸い込み、シンプルな塩味でも満足感のある一品になります。
ゆで卵を加えてもよく合います。
圧力鍋で塩味の角煮を作る方法
圧力鍋を使うと、普通の鍋より短い加熱時間で豚バラ肉を柔らかくすることができます。
豚肉、水、酒、しょうが、長ねぎなどを入れて加圧し、柔らかくしてから塩味を付ける方法が作りやすいでしょう。
加圧時間は圧力鍋によって異なる
角煮のレシピでは15〜30分程度加圧する例もありますが、必要な時間は圧力鍋の種類、圧力の強さ、肉の大きさなどによって異なります。
そのため、「必ず20分加圧する」といった決め方はせず、使用する圧力鍋の取扱説明書やメーカー公式レシピを確認してください。
減圧方法も取扱説明書に従う
加圧後に自然減圧するのか、急冷するのか、蒸気を排出するのかについても機種やレシピによって異なります。
安全に調理するためにも、自己流で圧力を抜こうとせず、必ず使用している圧力鍋の取扱説明書に従いましょう。
塩味の角煮をおいしく作るポイント
塩味の角煮をおいしく仕上げるポイントは、塩だけで味を濃くしようとしないことです。
豚肉そのものの旨味に加えて、酒、しょうが、長ねぎ、昆布などの香りや旨味を利用すると、塩分を必要以上に増やさなくても満足感のある味に仕上げられます。
また、塩は最初から多く加えず、煮込み終盤に味を確認しながら調整することが大切です。
基本的には、「豚バラ肉を下茹でして柔らかくする」「薄めの塩味で煮込む」「最後に塩加減を整える」という流れを意識すると、失敗しにくくなります。
さらに、一度冷まして煮汁に味をなじませたり、冷えて固まった脂を取り除いたりすると、塩角煮らしいすっきりとした味わいに仕上げやすくなります。
以上、塩味の角煮の作り方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
