「黒豚といえば鹿児島」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
実際、鹿児島県は日本を代表する黒豚の産地として広く知られています。
ただし、「黒豚の産地」とひとことで言っても、品種としてのルーツと日本で有名な生産地は少し意味が異なります。
ここを分けて理解すると、黒豚についてより正確に知ることができます。
この記事では、黒豚の原産や鹿児島との関係をわかりやすく整理していきます。
日本でいう「黒豚」はバークシャー種のこと
まず押さえておきたいのが、日本で「黒豚」と呼ばれている豚のことです。
農林水産省では、豚の品種のひとつであるバークシャー種を黒豚というと説明しています。
つまり、黒豚とは単に「体の色が黒い豚」という意味ではなく、基本的にはバークシャー純粋種を指す言葉です。
このため、見た目が黒っぽくても、バークシャー種ではない豚や交雑種は、正確には同じ意味での「黒豚」とは言えません。
黒豚のルーツはイギリス・バークシャー地方
黒豚のもとになっているバークシャー種は、イングランドのバークシャー地方に由来する品種です。
そのため、品種として見た場合のルーツはイギリスにあるといえます。
ただし、日本で「黒豚の産地はどこ?」と聞かれたときに、このイギリスの話をそのまま答えると少しズレてしまいます。
なぜなら、多くの人が知りたいのは「日本ではどこが有名なのか」という点だからです。
日本で黒豚といえば、やはり鹿児島県
日本で黒豚の代表的な産地として最も有名なのが、鹿児島県です。
特に「かごしま黒豚」は知名度が高く、黒豚ブランドの代表格として広く知られています。
農林水産省でも、バークシャー種にサツマイモなどの飼料を与えて育てた「かごしま黒豚」が有名であることを紹介しています。
このことからも、鹿児島が日本の黒豚産地として特別な存在であることがわかります。
鹿児島の黒豚はどうやって生まれたのか
鹿児島県の説明によると、鹿児島の黒豚の歴史は約400年前に琉球から豚が移入されたことにさかのぼります。
その後、明治時代に英国から導入されたバークシャー種との交配が進められ、改良が重ねられてきました。
つまり、現在の鹿児島の黒豚は、単純に「イギリスの豚がそのまま入ってきたもの」ではありません。
もともとの在来の流れに、バークシャー種の改良の歴史が重なってできあがったものと考えるのが自然です。
この背景を知ると、鹿児島の黒豚が長い時間をかけて地域に根づいてきたことがよくわかります。
黒豚の特徴として知られる「六白」とは
黒豚の特徴としてよく知られているのが、六白(ろっぱく)です。
これは、黒い体に加えて、四肢の先・鼻梁・尾の先の6か所が白い特徴を指します。
この見た目の特徴はバークシャー種を象徴するポイントのひとつで、鹿児島の黒豚を紹介する際にもよく取り上げられます。
ただし、ブランド価値は見た目だけで決まるわけではなく、血統や飼育方法、飼料なども重要な要素です。
「黒豚」と表示できる条件にもルールがある
黒豚という言葉には、実は表示上のルールもあります。
現在の基準では、「黒豚」と表示できるのはバークシャー純粋種のみとされています。
そのため、バークシャー種との交雑種であっても、単純に「黒豚」とは表示できません。
この点は意外と知られていませんが、黒豚を正しく理解するうえで大切なポイントです。
黒豚の産地を正しくまとめるとどうなる?
ここまでの内容を整理すると、黒豚の産地は次のように理解するのがわかりやすいです。
- 品種のルーツは、イギリス・イングランドのバークシャー地方
- 日本で最も有名な産地ブランドは、鹿児島県の「かごしま黒豚」
- 鹿児島の黒豚は、琉球から移入された豚を基礎に、明治時代以降バークシャー種との交配・改良によって発展してきた
つまり、黒豚の起源をたどるとイギリスに行き着きますが、日本で「黒豚の名産地」として語るなら、やはり鹿児島県が中心になります。
まとめ
黒豚について調べると、「原産地」と「日本の産地」が混ざって説明されていることがあります。
ですが、正確にはこの2つは分けて考える必要があります。
日本で黒豚と呼ばれるのは基本的にバークシャー純粋種で、そのルーツはイングランドのバークシャー地方にあります。
一方で、日本における代表的な黒豚の産地は鹿児島県であり、「かごしま黒豚」は特に高い知名度を持つブランドです。
黒豚の背景を正しく知ることで、スーパーや通販で商品を見るときにも、より納得感を持って選べるようになるはずです。
以上、黒豚の産地についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
